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吉原手引草 松井今朝子

2008–01–12 (Sat) 12:25
吉原手引草吉原手引草
(2007/03)
松井 今朝子

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無数の花魁が色を売る吉原で、当時全盛を誇っていた舞鶴屋・葛城が突如姿を消した。身請けの話も持ち上がり、吉原一と言われた稀代の花魁の身に、果たして何が起こったのか?何が嘘で何が誠なのか。愛憎渦巻く吉原を舞台に、一人の気丈な娘の生き様を描いた、時代ミステリ。第137回直木賞受賞作。

この回の直木賞は絶対北村薫がとると思ってたんですよね~。
で、結果を見て、「松井さんてどなた?!」ってなって常に色んなところで借りられる機会を窺っていました(笑)

主人公のはずの葛城は一切出てこないんですけど、葛城がどんな花魁で、一体何を想い、何をしでかしたのかはすごくよくわかる。
対話・・・というか会話文で進んでいく形式で、地の文がないんですけど、特に読みづらいことはなかったですね。
逆に語り手の生き生きした様子が肌で感じられたのがよかったです。
「花宵道中」とはまた違った花魁のせつなさみたいなのが感じられたし、それに加えて吉原がどんなところなのかっていうのがすごくよくわかりましたね。
説明調、解説調にならずに吉原の様子が描写されているので、いやみな感じは全然なくて、よかったです。

どの時代でも、男より女のほうがしたたかで狡猾なんだと思います。
やるときめたら何が何でもやり通す意志の強さは、女のほうが強いんじゃないかなぁ。
子供を生んで育てるっていう母性本能の中にそういう強さも含まれているのかもしれません。

なんか小説を読んでいるっていうより、舞台でも見ている感じでした。
実際に作品中にもそういうふうに言われているからかもしれないですが。
脚本があって、セリフがあって、役者がいて。
落とすべきところはどこだかわからないけれど、ちゃんとどこかに落としてくれる、結末がちゃんと用意されている、という安心感がありました。
まぁ、もともと一段落した事件の軌跡をなぞっていく話なので当然といえば当然なんですが。

気位の高さ、品のよさ、心の潔さ、そして客だけでなく店のものの心まで掻っ攫っていく、そんな魅力を備えた葛城の本性は一体なんだったのか。
芯のしっかりした、気丈な女であることは間違いないが、もしかしたら、平十郎にも見せない別の顔があったのかもしれない。

ぜひ私も、彼女に一度会ってみたいです。

読了日:2007/12/29
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コメント

爽さん こんにちは
TBさせていただきました。反映されてないけれど飛んでますか?? この小説、女性からの支持が多いですね。ちょっと意外ですが、女性の強さと弱さのあり方という風に考えると、わかるような気がします。

yoriさん、こんにちは。
TB、残念ながら飛んでいないようです(>_<)
お手数ですがもしよろしければもう一度飛ばしてみていただけますか?
うーん、やっぱり読んだら女としての一生をどうしても考えられずにはいられなかったので(笑)、そこらへんの想いが女性からの支持にも繋がってるんだと思いますよ。

TBさせていただきました。


ミステリーでありながら、吉原のガイドブックとしても読める。
この時代特有の人情なんかもあって、読後は何ともいえない充実感に包まれました。コメントお待ちしています。

タウムさん、はじめまして。
TBなのですが、残念ながらこちらに飛んできていないようです(>_<)お手数ですがよろしければもう一度飛ばしてみていただけますか?

松井さんは歴史関係のことに精通していらっしゃるそうですが、知識をひけらかす感じではなく、ほんとに「ガイドブック」として上手くまとめてあって好感を持ちました。
ただのミステリーとしては括れない魅力を持った本だと思います。

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