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ダブル・ジョーカー 柳広司

2010–07–01 (Thu) 13:31
ダブル・ジョーカーダブル・ジョーカー
(2009/08/25)
柳 広司

商品詳細を見る
戦時中、日本の陸軍には「D機関」なるスパイ養成機関があったという。己の存在を消し、ただひたすら任務を全うすることだけを目的として生きる彼らは、人の裏を読み、二手三手先を行く。恐ろしいまでの冷徹さと英知を兼ね備えたスパイたちの生き様を描いた連作短編集。


「ダブル・ジョーカー」「蠅の王」「仏印作戦」「柩」「ブラックバード」の5編。
今回はD機関を内部からではなく外部から描いています。

個人的に一番すきなのは「柩」。
『ジョーカー・ゲーム』の時にはあまり前線に出ないで黒幕的に指令を送る立場だった結城中佐ですが、「柩」ではその結城中佐の現役時代の凄まじさを感じることができます。
うーん…この人、人間離れしてる。
心情的な面というより、なんか物理的に。
人間に不可能な動きしてる気がするんですが。


なんか最初はみんなD機関のこと侮ってるんですけど、たいがいいつも足元すくわれるんですよね。
それがスパイの本領って感じがして、恐ろしくも面白かったです。

『ジョーカー・ゲーム』のときは、どんなどんでん返しが来るかはわからないまでも、どんでん返しがくる、っていう展開が予測できちゃってて、途中すこし飽きた部分もあったんですが、これは飽きなかったです。D機関の人間は誰だろ?って思いながら読むのは意外に楽しかった^^


なんかこんなの読んでると、自分の周りにスパイがいたらどうしようとかいうムダな心配をしてしまうw
絶対に見抜けないと思うんだけど、いざって時にはどこかに行ってしまう。
すごく愛した人かもしれないし、信頼できる友人かもしれない。
そんな人が自分を利用していただけ、なんて知ったら、もう誰にも何も話せなくなる。


そういやスパイに女性はいないんでしょうか。
舞台が戦時中だし、男女格差の問題もあるし、軍の話だし、女性を出すのは無理かもしれませんが、これだけ反発を押し切っている結城中佐ならやりそうなもんだけど、とか思って読んでました。


この人たちの幽霊のような存在感のなさと、ものすごく強い自負心は、完璧でありながらどこかさびしい気もします。
いくら完璧であって、すごい人間だったとしても、何も残らない。
それはすごく切ないことなのではないかと思う。


読了日:2009/10/24
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コメント

女スパイ…実際何処まで真実なのか、どれだけの諜報活動をしたかは歴史の闇ですが「川島芳子」と呼ばれた人が戦前におりました。またの名を「男装の麗人」。

ちなみにこの本は読んでいないけれども…諜報活動の闇の中で国家・または組織の為に名も残さずに消えゆく人たち…そんな人たちが家族や友人と言う存在を感じた時どんな気持ちになるか。そういった映画や作品を見たとき良く考えます。

>提督氏
やっぱりいたんですね、女スパイ。
でも男装の麗人ってことは、色仕掛けしたり…ってわけではないんですね。

名も残さず消えていくスパイたちに、「それでいいの?」と問いかけたくなるのですが、そういう人たちのおかげでこの安穏とした暮らしがあるのかと思うと、なんとも言えない気持ちになります。
捨て駒のように扱う周囲の人間たちを大切に思ってしまったとき、この人たちは恐ろしいほどに苦悩するのでしょうね。人間らしい感覚を戻したことが果たして幸せなのか、疑問に思ってしまう寂しさがあります。

爽さん、こんにちは!
すっかりご無沙汰しておりました。
なかなかコメント出来ずにごめんなさいね。

『ダブル・ジョーカー』も良かったですね。
堪能しました。
「柩」は私も好きです!結城中佐のとある一面が見られて悶絶しました。こんなことされちゃったらますます惚れますがなー(笑)

女スパイはD機関で描かれることはあるかしら?と私もちらっと思っています。
女性を出すとなかなか物語も複雑に絡まりそうで不安もありますが、結城中佐がどう扱うのかとか興味ありますよね。
3作目も早く読ませて欲しい~と切望しています。

TBですが、こちらの操作ミスでダブってしまいました。すみません、一つ削除して下さいませ。
よろしくお願いします。

>リサさん
こんにちは!返信遅れましてすみません><

結城中佐かっこよかったです♪
さすが、伝説と崇められてもおかしくはない凄まじさでした。
ほんと、惚れますよね!(笑)

女スパイが出てくると話の展開の幅が広がるかなぁ、と思いました。女としての武器を使うのか、うまく男に溶け込めるように訓練するのか、どちらにしても面白そうだなーと思ってます。
確かに結城中佐がどんな風に扱うのかは興味ありますね!周りの批判なんて全然聞かない人なんで、結構大胆にいろいろやってくれるのでは?なんて期待もしています。

柳広司『ダブル・ジョーカー』

初めまして!
柳広司さんの『ジョーカー』シリーズ面白いですよね^^
ただ、確かに結城中佐以下、D機関の人たちは興味深いけど人間的には…

私もブログをやっています。よかったらこちらにもいらして下さい。

>やっくんさん
はじめまして!コメントありがとうございます。
返信遅くなって申し訳ないです><

人間的にはちょっと関わりたくない人ですよね…。
身近な人の中にこういう人たちがいたらどうしよう、とあらぬ心配を毎回してしまいます(笑)

ブログ拝見しました!
今後の読書の参考にさせていただきます^^
どうぞこれからもよろしくお願いします。

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「『ダブル・ジョーカー』柳 広司」

ダブル・ジョーカー 柳 広司/角川書店 結城率いるD機関にライバル出現。その名も風機関。同じ組織にスペアはいらない。食うか、食われるか。「躊躇なく殺せ、潔く死ね」を徹底的に叩き込まれた風機関がD機関を追い落としにかかるが……。 『ジョーカー・ゲーム』ですっか...  …

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