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家族八景 筒井康隆

2009–04–13 (Mon) 23:55
家族八景 (新潮文庫)家族八景 (新潮文庫)
(1975/02)
筒井 康隆

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住み込みのお手伝いをしている火田七瀬。一見普通の少女に見える七瀬だが、幸か不幸か、彼女には人の心を読み取るテレパスの能力が備わっていた。「虚構の家庭」から、人間の心の弱さや奥深さをあぶりだす、連作短編集。


「無風地帯」「澱の呪縛」「青春賛歌」「水蜜桃」「紅蓮菩薩」「芝生は緑」「日曜画家」「亡母渇仰」の8編。基本的にどれも薄気味悪いオーラが漂っています。

しかし、私にとってはなかなか好みの作品でした。
人間の黒い部分を美化せずに読めるというのはすごく面白いと思うし、それこそ小説の醍醐味ではないかと思うのです。

それぞれの短編に1つ(もしくは2つ)の家庭が出てきますが、良くも悪くも外と中がマッチした人っていなかった気がします(笑)
「青春賛歌」は、わりとマッチしていたほうかなとは思いますが。

七瀬は18~20歳、ちょうど私と同じ位の歳だったのですが、人の心を見すぎてしまったためか精神年齢は実年齢より相当上の印象を受けました。
そういや、七瀬と同じくらいの歳の女の子との絡みがなかった気がします。
同年代の心が見えてしまうというのはどうなんだろう。
少女ならではの残酷さが、はたして七瀬を通したらどんなふうに映るのか、見てみたかったです。


しかし、どの家庭も全然温かみがないというか、まさに「虚構」だったのですが、途中から家の人より七瀬のほうが怖く感じました。
「水蜜桃」では一家の主を狂人へと追い込み、
「紅蓮菩薩」では夫人の怒りを利用して追い詰め、
「芝生は緑」では2つの夫婦のすれ違いを利用して、興味本位で「実験」を始めたり…。
上ふたつは自己防衛も兼ねているから、まだ考えられなくはないですが、
最後のは七瀬の「遊び」みたいなものだなと…。
「日曜画家」で、自分以外の人間を見下す夫に嫌悪感を抱いているけど、
七瀬のほうも自分以外をきちんと人間扱いしていないように思えてしまう。

まぁ…実際人の心の中がどんどん流れ込んできてしまったら、
こんな風になるのもしょうがないのかもしれません。ね。

「亡母渇仰」、最後の数ページに圧倒されました。
もしもたびたびこのようなことが起こっているのなら。
現代でいろんな死者の執念が残ってしまうのもわかる気がする…。


色々と興味深い話でした。
続編も読みます^^

読了日:2009/4/5
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コメント

初めてコメント☆ミ実はいつも覗かせてもらってます(>ω<)ノシ

そういえば前に、この本読んだよ!なかなか薄気味悪いけど面白いよね。私も最後の話の終わりの方に、かなり衝撃を受けました!!実際にこんなことが度々あったら…と考えると…ねぇ(´・ω・`)

>よしこ
おお!いらっしゃい☆
誰が見てるかわかんないもんだな~(笑)

結構マイナーかと思いきや、こんな身近に読んだ人がいたとは!
なんか人間て欲深いな~と思ったよ。よく人の心が見えたら…って思うことあるけど、これ読むと見えないほうが幸せなのかなって思っちゃった(>_<)
死ぬ瞬間て、誰にもわかんないからね…。これ、実際起こっているかと思うと相当怖いよー(-_-;)

改めて「読んだよ」っていう報告(笑)

個人的には「水蜜桃」が1番好きだったかな。
人が狂っていく様子にはぞくっとしながらも、どこか惹かれてしまうものを感じたよ。
そして七瀬の残酷さにも。

ってなわけで、オレも続編を読んでみようかと思っております^^

>かね
報告どうもw
意外にみんな読んでるねー!

ほほう、水蜜桃か。
あれねー、人の心の理不尽さというか、自己中な感じというか、そういうものがよく出てたような気がする。結構気持ち悪いけど、でも読むの止められないんだよねぇ。
そして、七瀬を一番初めに怖いと思ったのがここだったな。
話で言うと、私は「紅蓮菩薩」が一番かなぁ。
かなり薄気味悪いけどね!

おー!読もう読もう(^o^)/
私、今ゼミの本で手一杯で私的読書ができなさそうなんだけどね…orz

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