「いつもあなたを見つけるたびに、ああ、あなたに会えてよかったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ…。」時を越え、国を越え、男と女は惹かれあう。共に生きることはない、一瞬の逢瀬で別れることもある。それでも二人はその邂逅のために生を受け、動乱を生き抜いていく…。「運命」という言葉が似合う、切ないラブストーリー。
これは図書館で借りたんですが、恩田陸に挑戦する前から本屋さんに平積みされてるのを見てチェックしていた一冊。
各章の始めには絵画がありまして、基本的にその絵画をモチーフにしつつ話が進みます。
そういう形式の物語って好きなんですよ〜^^
自分が演奏する曲にも勝手にストーリーをつけたりするのが好き。
そして私も基本的な女性の性質に違わず、「運命」という言葉に弱い(笑)
したがってこの本はとっても良かったです。
面白かったというより、うっとりと物語に魅入られた、というほうが近いかな。
そういえばその絵の中のひとつに、結構好きなアルフォンス・ミュシャの絵が入っていたのに驚き!
こんなところでお目にかかろうとは…。
うん、やっぱりいい(*^_^*)
時も場所も越えて出会う二人。
時系列はばらばらで、未来で会う二人のほうが初対面であったり、片方はまったく相手のことを知らなかったり…、といろんなパターンがあります。
始まりがどこかもわからない、終着点すらも曖昧。
だから流れを理解しようとかあんまり考えず、不思議なことは不思議としてそのままにしておいて、その雰囲気を楽しもうと思いました。
神の導きとしか思えない出会いは、時に美しく、時に残酷で、読むものの心を捕らえて離さない。
こういう英国の雰囲気は大好きで(英米文学科だけに)、英国女王のエリザベスの話はなんかすごくじぃんとしてしまいました。
教科書に載っている有名人だって、その時代では確かに生きていた人で、血の通った人間だったんだなぁーーって、当たり前だけどしみじみしたり。
一瞬の逢瀬に身を焦がし、その人生をそのために捧げることは幸せなのかはわかりません。
運命に決められた相手がいることは素敵だと思うけど、同時にそれは運命に束縛されているということ。
電撃のように走る恋もいいけど、どちらかというと、ゆっくりと相手を見つめる恋愛のほうが私は好きです。
切なくて、美しくて、哀しくて、それでも心穏やかになる物語でした。
優しい素敵なときがすごせました^^
読了日:2008/8/17