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別冊図書館戦争Ⅱ 有川浩

2008–08–12 (Tue) 14:08
 別冊図書館戦争Ⅱ

「そんで、結局あの人たちは?」―図書隊一の有名カップル・堂上と郁が結婚し、気になるのはほかの方たちの恋愛模様。最後の一歩が踏み出せない彼と、素直になれない彼女の恋の行方は?あの人たちの過去には何があった?図書館戦争シリーズ、これにて幕引き。

やばいなぁ。
すごい切ない。

今回はⅠの時に比べ、だいぶ糖度が少なかったです。
まぁ手塚と柴崎があの二人くらいベタベタしているのもちょっと想像つかない気も、する(笑)
相変わらずいろんなことを容赦なく書ききる作風は変わっていませんが、今回はややテイストが違う。
メインになるキャラが、主人公二人と違ってだいぶ複雑な性格のためかわかりませんが、だいぶキャラクターの心情を深く掘り下げています。
恋愛の話ばかりでなく、過去の話も入っていたので、より番外編だなーって感じがしましたね。

てなわけで、前回に比べて…というか一般的にもややビターな感じ?
甘い描写はいくつもありましたが、それを上回る勢いで厳しい状況なので。
それと前回に比べてちょっと笑いのシーンが少なかったからかな?(笑)

それでも、満足してます。
まさかこのシリーズが、「穏やか」に終わるとは思っていなかったけど(笑)

ほんとにこのシリーズには思い入れがあるので、相変わらず長い感想になりそうです。
前回よりだいぶ落ち着いてるのが救い(笑)
興味のある方は追記をどうぞ。
ネタバレしてますので、未読の方はご注意ください。

読了日:2008/8/7↓

















一、「もしもタイムマシンがあったら」
緒方副隊長の昔の話。
電撃文庫MAGAZINEに載ったときに一回そちらで読んだのですが、書き出しがちょっと違いました。
…電撃のほうもちゃんとおいときゃとかったかなー…(^_^;)
本編では結婚式に戻りたいと言っていましたが、電撃のほうでは5年前に王子様に助けてもらった場面に戻って、すこし若い堂上の顔を覚えておきたいと言ってました。
そのときの堂上カップルの言い合いがまた…。
いくら休憩時間とはいえ、職場なんですけど!って感じ。
いや、この人たちは毎回なんですけど(笑)

初めて、わずかとはいえ良化委員側の思想というか、信念が書かれていて、新鮮。
第一、基本の目線が図書隊ではなく一般庶民というのもまた珍しい。
今では精鋭の緒方でさえこうだったんだから、当時の関心ってほんとに低かったんだろうな。
放送禁止用語床屋事件で床屋連盟のおっちゃんたちが立ち上がったとき、それがどれほど図書隊にとって嬉しい行動だったのか、改めて理解しました。

加代子に責められていた緒方は、確かに、一番大事な人をごまかし続けてきて、それによっていろんなものを失った。
しかし、緒方はそんなにどうしようもないほど、恋人として、市民として、サボって生きていたわけではないと思う。
ちょっとした後ろめたさ。
それに良化法への無知。
誰もが流れる、ただの少しの怠慢なのだと思う。
そこを容赦しないのは、なんだか有川作品らしいよなぁ。

「そしてどうか俺がここで君の本も守ることを許してくれますように」
ここで泣きそうになる。
やり直す、やり直さないの問題ではなく、今は同じ方向を向いて歩いているんだ、ということを、お互いに理解して、玄田と折口のように「同志」になってくれれば、と思う。
やり直すか否かは、そこから決めればいい。


二、「昔の話を聞かせて」
堂上と小牧の若かりしころのお話。
相変わらず甘い堂上夫妻。
「もう勝手に楽しんで…」といいたくなったのは私だけですか?(笑)
一番のんびりしててよかったなぁ。

・ロシアンルーレット手まり寿司。お好み焼きも絶品。たぶんいいもの食べて育ってきてる手塚に「堂上一正の飯旨いからなぁ」と言わしめるその腕前。はまるととことんハマる人なのね(笑)
・「殺すよ?」小牧黒すぎ(^_^;)
・「適度な緊張感が夫婦円満の秘訣だって」「緊張感の意味が違う!」漫才?(笑)そして夫にも投げられる郁…。
・夜中にアイス食べて、鍋もたっぷり作って、それでも標準体重に満たない郁がうらやましすぎる!
・「俺はけっこうお前にいろいろ弱いぞ」ええ、そうでしょうとも。わざわざ言わんでも知ってますわよ(笑)

もう完全に夫婦だねー。
かもし出す雰囲気が別冊のころとまたぜんぜん違うっ!

小牧と堂上の若いころ、面白かったなー。
図書大の主席と次席ですか。
そういや彼らはエリート集団のタスクフォースだったんですよね…。
ていうか、タスクフォースってエリートだったんですよね…。
あまりにもアホな悪乗りする姿ばかり見てるから忘れかけていた(笑)

今よりアツい堂上。
まだまだ大人になりきれていない小牧。
青くて若いけど、でも図書隊に対する誇りは、とても感じる。
手塚と郁がそうだったように。

革命のとき、小牧が堂上のことを心配するシーンを思い出しました。
確かに、友人としてはあんな組み合わせ最悪だ(>_<)
若いころの堂上ってホント私が見てても危なっかしいので…。

5年前の事件は堂上にとってターニングポイントだったんだなー。
郁や小牧に知り合えたのはその事件がきっかけだったわけだから。
郁はもちろんのこと、小牧に出会えたことも、堂上にとっては大きいだろうな。

三~五「背中合わせの二人」
涙腺ポイントが多すぎる。
でも、ほんとによかったねって柴崎に言いたい。

「柴崎が美人なのは柴崎のせいですかッ!」
って噛みついてくれる同僚がいることが、どれだけ柴崎を救ってくれたのだろう。
今までに、こんな人は周りにいたのかな。
もちろんこの中でも揉めた時期があったけど、やっと柴崎は、安心できる場所を見つけられたんだなーって。
こういう場面で甘えてもいいってことを覚えたのは、柴崎の成長だと思う。

好きな人に大事にされたい。
願うことは普通の女の子と変わらなくて。
でもそれを願ってもいいってことを、柴崎は自分で認められなかった。
柴崎の恋愛性質を語るとこ、切なくて、胸がいっぱいになった。

「同期で唯一自分と互角。自分がそう認めた男が守るに値する女でいてみせる」
これだけ手放しで手塚を褒めたことってあったかな?
すごく潔くてかっこいい。
自分の弱さを認めたうえで、対等に渡ろうとするところが柴崎っぽいです。

名前呼び合うとこ、すごいいいね。
「まだ信じていた。絶対に、絶対に最悪の事態にはならない」
誰も信じなかった柴崎からこのセリフが聞けると思わなかった。
それが、嬉しくて。
人を大事にして、大事にされて、信じて。
そういう普通の幸せを、柴崎は素直にうけとれるようになったんだなぁ。

そして手塚!
そろそろヘタレの代名詞から抜け出せそうです!(笑)
「お前、知ってると思うけど敢えて言う。好きだ」
ちゃんと告白した。
あれだね、直球で言わなきゃわかんない郁は好きだって言ってもらえなかったのに、言わなくてもわかる柴崎は言ってもらえてたとこが面白いです。
恋愛面では堂上教官を越えたよ!(笑)
そのほかいろいろ、今回手塚は頑張った。
いい男だよ。

なんていうか、夕方日が沈むときの物悲しさを伴って、収束していったような気がする。
それくらい、落ち着いて読み終われた。
ストーカーが気持ち悪くて、あんまり気持ちが浮上しなかったせいもあるけど。

今回の表紙は柴崎と手塚が「背中合わせ」になってるんですね。
毎度毎度、スクモさんの装丁は素敵です。


DVDの短編ブックレットでほんとのほんとに幕引きです。
でもとりあえず一段落つきました。
満足。
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コメント

こんばんわ。TBとカキコありがとうございました。
糖度は低めでしたね。
でも、相変わらず堂上夫妻はやってくれます。
私も、こんな夫婦になりたいな。って、思います^^
でも、柴崎はいろんな目にあいすぎですよ。可哀相でした…。
でもでも、手塚とようやく結ばれて良かったです。
一安心です。
これで見納めなのは寂しいですよね。
DVDを待ちます。

>苗坊さん
こちらこそコメント&TBありがとうございます^^
堂上夫妻はみんなの憧れですねv-238
避難場所をお願いしてたけど、柴崎もすぐに寮出ちゃいましたねー。そもそもこの二人は家出するほどの喧嘩をするのかっ?!て突っ込んでました(笑)
柴崎はここまでのことがないと素直になれないんだな、って切なくなりました。
でも手塚ならずっと大事にしてくれますよね^^

DVD楽しみですねー。
今年いっぱいくらいは楽しめそうなので、静かに余韻を楽しもうと思います^^

今回も面白かったです~(><)
でも!!「もしもタイムマシンがあったら」を電撃文庫MAGAZINEで読めなかった事をめっちゃ後悔してます(泣)
手塚と柴崎がやっとか!!と思いながら、読んでました。
柴崎が最後素直になるとこはヤバかったです。本当に今まで辛い事もいっぱいあったんだな、って思えて。
堂上夫妻の出番が少なかった気がして少し寂しかったけれど、充分楽しめました☆

>ロッカさん
確か電撃文庫MAGAZINEの創刊号で、やたらと掲載作品が豪華だったんですよねー。ほんとに置いといたらよかった(涙)
手塚と柴崎は、手塚がどれだけ頑張るかにかかってると思っていましたが、柴崎が頑張りましたね。
やっと素直になったかーとほっと一息。
最後の「大事にして」の連呼はほんとに胸がいっぱいになりますよね(>_<)
堂上夫妻はちょっとしか出てないわりに周りを圧倒する甘さで強烈に印象に残っています(笑)
あらゆる意味で最強ですね^^

こんばんは。
TBさせていただきました。

楽しんで読むことができました。
速攻素直、自覚してブレーキなし、暴露&愚痴、結婚への速さが微笑ましかったです。
記事の、夕方日が沈むときの物悲しさ、
いい表現ですね。
日はまた昇るって思いたいです。

TBさせていただきました。

>藍色さん
こんばんは!TBありがとうございます☆

楽しかったですねー^^
柴崎が可愛くて可愛くて…速攻素直がほほえましかったし、なんだか読んでてうれしかったです。
主人公たちですら書かれなかったのに、あの二人の式の様子が書かれるとは!とこの二人のカップルが大好きな私としてはにやにやしっぱなしでした(笑)

>日はまた昇る
いいですね!なんだかしんみりしてるってこのシリーズには似合わなくて。ぜひとももう一度昇ってもらって、また彼らに会いたいです!

柴崎はここまでのことがないと、素直になれないって、切ないですよね。以前の堂上への軽口も、実は・・というのも切なかったです。
なにはともあれ、二人のイベントもみることができたし満足です。でもやっぱりこれでこのシリーズとお別れと思うとさみしくて仕方ないです。

>電撃のほうでは5年前に王子様に助けてもらった場面に戻って、すこし若い堂上の顔を覚えておきたいと言ってました。
そのバージョンも読みたかったですっ!

>juneさん
どれだけ鎧を背負って生きてきたんだろうって思うと、本当に苦労人だなって思いますよね。誰より恋愛に臆病になっていたのは彼女かもしれないなって思います。

まだまだ残ってるカップルはありますしね☆
ぜひⅢも書いてほしいなーーってひっそり祈ってます(笑)

えっ、郁ちゃんそんなズバッとのろけるの?!
って感じの始まりでしたよ(笑)
手元に残していたらちょこっとご紹介できたんですが…残念です(>_<)

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