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あなたの呼吸が止まるまで 島本理生

2008–07–15 (Tue) 01:54
あなたの呼吸が止まるまであなたの呼吸が止まるまで
(2007/08)
島本 理生

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「私はあなたを逃がさない」―父子家庭で育ち、母に捨てられたという傷を抱えながらも、一歩一歩大人に近づいていく、野宮朔、12歳。そんな彼女にふりかかる、理不尽な運命。そのとき彼女がとった行動とは…。


「重い話」って聞いてたので、それなりに覚悟して読んでたら、案外するするーっとあっという間に読めてしまった。なんか、わりにさらっとしてたかも。重い小説はこの間の本屋大賞候補作で読みまくったから、耐性がついてきたか?(笑)

朔はいろんなとこで大人びてるって書いてあるんですけど、私はその部分より、やっぱりまだたくさん残っている不安定な部分のほうが目立って、そこまで大人だなーとは思わなかったです。

「子供だからなんの責任もないと言われるのは、子供のうちは責任がなくてもふりかかる不幸をあきらめろというのというのと同じことじゃないだろうか」
ってセリフが印象的でした。
なんだろ、まわりに大人はたくさんいるけど、朔は誰にも「守られている」っていう実感を得られなかったのかな、と。このセリフって、「ふりかかる不幸」を身をもって体験しないと絶対出てこないセリフだと思うんです。
普通この年頃って、親を筆頭に、周りの大人たちが盾になって「ふりかかる不幸」から守ってくれているんだと思うんですけど、朔にはその盾がなかったということなんですよね。
母親は出て行って、頼みの綱の父親も、朔に甘えている。
大人に、特に親に振り回される子供が一番辛いと思います。
だって、結局親を心の底から憎むことはできないから。
子供にとって親って、やっぱりどんなに冷たくされても、自分への愛情を求めてしまう存在だと思うので…。
そして、親になるということがどういうことか、まだはっきりとはわからないのですが、少なくとも子供に寄りかかるような親にはなりたくないと思います。

うーん、大人になるってどういうことかなぁ。
子供のときに見えてたものが絶対見えなくなる気がする。
子供のときは当たり前だったいろんな気持ちを、捨てていくんだろうな。
中学生のころとか、早く大人になりたいって思ってたんですけど。
最近は大人になるのが怖いです。
20歳もあと1ヶ月後まで迫ってきて、焦りばかり増してきます。

最後の朔の決意は、なんかもうやりきれない感じ。
たった12歳の少女が、いや12歳だからこそなんですけど、その後の道を縛るような決意をしてしまうまで追い詰められる姿が、痛々しかった。
ううーん、もやもやが残る。

読了日:2008/6/10
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コメント

こんばんは。
私もするすると読めたんですが、やっぱり突然の暴力には怒りの気持ちでいっぱいになりました。
朔が言葉で戦うことを決意するラスト、読んでて辛かったです。
でもその勇気は、褒めてあげたいと思いました。

あと1ヶ月後に20歳なんですね。
気負わず、自然体で迎えてくださいね。
大丈夫です。誰もが通ってきた道ですから。

こんばんわ。カキコありがとうございました。
朔は周りに気を使えてちゃんと空気を読めるところは大人だと思います。
でも、中身は人生経験の少ない子どもなんですよね。
そこに付け込むなんて、佐倉さんは最低です。
朔が前向きに生きられることを願うばかりです。

大人になっても自分が大人になったって気はしないですよ^^;
焦らなくても大丈夫です。
私は今年24ですけど、まだまだ大人になりきれてないですし^^;爽さんのほうがよっぽどしっかりしてます。
そういえば、私、誕生日8月15日なんです。
2日違いですね^^

爽さん こんばんは
この作品は微妙ですね。読む者の年代や性別、環境によって、随分と読後感が違うような気がします。そんな設定にあえて挑んだ作家には、拍手を送りたいと思います。

>藍色さん
あの瞬間、朔がどれだけ怖い思いをしたのかと想像するだけで苦しくなります。
最後言葉で戦うと決めたその冷静さが、とても朔らしいなと思いました。

ありがとうございます(*^_^*)
その言葉、とっても嬉しかったです。
色々不安はありますが、「私なりの大人の姿」に近づけていけたらいいなと思っています^^

>苗坊さん
こちらこそコメントありがとうございます^^
確かに「空気を読む」って大人の技ですね。
たった12歳の少女がうまく空気を読めるようになっているっていうのは、なんだか成長を急かされているような印象を持ってしまいます。
要するに朔はアンバランスなんですよね…(>_<)

実際、20歳になったその瞬間に自覚が生まれるわけじゃないだろうと思うのですが、自覚がないのに責任はちゃんと負わなきゃいけないってとこにびびっています(^_^;)
しっかりしてるなんてそんな…まだまだ甘ちゃんですよ~(>_<)
おおっ、2日違い!親近感わきます^^
この時期ってお盆真っ只中で、なかなか祝ってもらえなかったりするんですよねー(T_T)

>yoriさん
こんばんはー^^
そうですね、同じ人が読んでもその人が読んだ時期によってまた捉え方が変わってくるとも思います。
島本さんはさらっとしたものばかり読んできたので、この作品は新しい一面を見た気がします。
何かのインタビューで、島本さんは「今までは子供との距離が近すぎてこういう話は書けなかったけど、やっと少し距離を置いてみれるようになってきたので挑戦できるようになった」みたいなことを答えていて、やはり島本さんにとってもこの作品はひとつの節目の作品だったみたいです。
なので、今後の作品はもっといろんな島本ワールドが見れるのかなぁ、と期待してます^^

爽さん~こんばんは!
お伺いするのが遅くなってごめんなさい。

意外にもさらっと読めて拍子抜け?と思ったときにやってくるんですよね、あの場面が。
朔のそのときの気持ちを思うと悲しさと怒りが混じった感情になります。

爽さん8月で20歳なんですよね!わ、若いです!
私、21歳で長男出産したんですよー。
今や高校2年生。
その時は子供が子供を産んだ、なんて友達にも言われちゃいましたけど、ホント何とかなるもんなんですよね。
きっと爽さんにとって素敵な20代が待っていますよ~。
爽さんが8/13生まれ、私が8/14生まれ、苗坊さんが8/15生まれと続いていますね♪

>リサさん
こんばんは~!
とんでもないです、コメントありがとうございます^^

そうなんですよね…何かが起こるってことは本の紹介ですでにわかってたので待ち構えてたんですが、あまりにも淡々と進むので、途中忘れかけてました(^_^;)
でもその淡々さがあの場面をより一層怖くさせている気がします。普通と異常の境界線がなくて、朔は抵抗していいのかわからなくなってしまって…。
あのときの朔の不安な気持ちを思うと、苦しくなります。

21歳!
1年後に子供を生んでいる自分、想像できないです(@_@)
でも友達にそういう子が出てきてもおかしくないんですよね…!
色々、境目を越える前は信じられないなぁって思ってたことが、超えてみたら案外あっさり受け入れられるものなのかもしれないですねー。
20歳、節目の年なので、素敵な年にしたいです^^

うまい具合につづきましたよね~(笑)
珍しい!
名づけて、お盆シスターズ?(←名づけんでいい)

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