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2007年読了本

2007–12–31 (Mon) 09:41
早いものでもう2007年も終わりますね・・・!来年は20になるとかちょっとびびります。
今年の読了冊数は67作品(上下巻があるので冊数はもう少し多いです)、過去最高記録です。
ほかの読書家さん方に比べたら足元にも及ばない冊数ではありますが。
今までチャリ通だったので、電車通学になって通学時読書ができるようになったのが大きな違いですね~。

では今年の読了本を振り返ってみようと思います。
長いですよ~!(笑)
以下、作者あいうえお順。カッコ内は読了日。

有川浩
・図書館戦争(3/9)
・図書館内乱(3/14)
・図書館危機(3/16)
・クジラの彼(3/29)
・海の底(4/1)
・空の中(7/27)
・塩の街(8/17)
・図書館革命(11/13)

五十嵐貴久
・Fake(12/6)

池井戸潤
・空飛ぶタイヤ(6/19)

伊坂幸太郎
・終末のフール(3/6)
・魔王(3/15)
・砂漠(11/22)

大崎梢
・配達赤ずきん(4/1)
・晩夏に捧ぐ(6/10)
・サイン会はいかが?(12/12)

小川洋子
・ミーナの行進(7/17)

荻原浩
・四度目の氷河期(3/11)
・明日の記憶(6/6)
・千年樹(9/23)

奥田英朗
・家日和(8/2)

海堂尊
・螺鈿迷宮(1/8)
・ジェネラル・ルージュの凱旋(5/10)

桂望実
・RUN!RUN!RUN!(4/2)

紅玉いづき
・ミミズクと夜の王(11/26)

桜庭一樹
・少女七竈と七人の可愛そうな大人(3/28)
・砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(5/25)

佐藤多佳子
・一瞬の風になれ(1/21)

重松清
・カシオペアの丘で(8/14)
・ビタミンF(11/29)
・小学五年生(12/21)

高楼方子
・わたしたちの帽子(7/9)

谷村志穂
・海猫(4/28)

多和田葉子
・球形時間(1/24)

恒川光太郎
・雷の季節の終わりに(1/12)
・秋の牢獄(12/1)

豊島ミホ
・エバーグリーン(7/20)
・神田川デイズ(8/5)
・ぽろぽろドール(12/17)

梨木香歩
・りかさん(2/26)
・裏庭(5/21)

奈須きのこ
・空の境界(10/13)

蓮見圭一
・水曜の朝、午前三時(10/16)

長谷川安宅
・ミツメテイタイ(3/13)

東野圭吾
・使命と魂のリミット(7/28)
・白夜行(8/28)

万城目学
・鴨川ホルモー(3/23)

松井今朝子
・吉原手引草(12/29)

三浦しをん
・まほろ駅前多田便利軒(3/26)
・風が強く吹いている(5/31)
・きみはポラリス(7/22)

三崎亜記
・失われた町(1/2)

宮木あや子
・花宵道中(8/10)

村山由佳
蜂蜜色の瞳(6/1)

森絵都
・風に舞い上がるビニールシート(1/4)
・アーモンド入りチョコレートのワルツ(12/10)

森見登美彦
・夜は短し歩けよ乙女(2/24)
・太陽の塔(10/24)

山田詠美
・無銭優雅(2/22)

吉田修一
・7月24日通り(2/26)

連城三紀彦
・恋文(4/11)

綿矢りさ
・夢を与える(3/8)


エミリー・ブロンテ
・嵐が丘(2/6)

スフィフト
・ガリヴァ旅行記(2/18)

フィッツジェラルド
・グレートギャツビー(2/11)

マーク・トウェイン
・トム・ソーヤーの冒険(2/2)

ロバート・A・ハインライン
・夏への扉(4/15)


今年は図書館戦争にはまって有川浩を読み漁りましたね~。
多分単行本では「レインツリーの木」以外は制覇したのではないかと。

あと豊島ミホもずいぶん読みました。
多分年越しで「東京・地震・たんぽぽ」も読むし、春か夏にはダ・ヴィンチで連載されてた「初恋素描帖」(だったかな?)も単行本で発刊するらしいので、来年もお世話になりそうです。

あと全体的に新しい作家さんに挑戦した年でしたねー。
森見登美彦、万城目学、紅玉いづきなどなど、今後も気になる方々にたくさん出会えたのはとっても良かったです☆

大学の図書館で結構新刊を扱ってくれるため、新しい本が読めてほんとにありがたかったです。卒業までもう思う存分利用します!(笑)

2008年は新刊ばっかり追わずに、既刊をもっと読もうと思います・・・が、気が変わりやすいのでどうなってるかはわかりません(笑)

2007年私的ベスト5
1位 図書館シリーズ(図書館戦争・内乱・危機・革命)/有川浩 
2位 風が強く吹いている/三浦しをん
3位 裏庭/梨木香歩
4位 花宵道中/宮木あや子
5位 空飛ぶタイヤ/池井戸潤

ほんとは「失われた町」とか「千年樹」とか「少女七竈と七人の可愛そうな大人」とかも入れたいんですが、キリがないので(笑)

ちなみにオススメは
有川浩自衛隊三部作「空の中」「海の底」「塩の街」
梨木香歩「りかさん」
重松清「カシオペアの丘で」
森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」
佐藤多佳子「一瞬の風になれ」
松井今朝子「吉原手引草」
このあたりは各方面で話題になってるので私が薦めずとも皆さん読むと思うんですが、やっぱり色んな人に読んでほしいなって思う本なので、挙げておきます。

では今年もあと数時間ですね。
みなさんよいお年を。
そして2008年もいい本にたくさん出会えますように。

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サイン会はいかが? 大崎梢

2007–12–29 (Sat) 13:55
サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモサイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ
(2007/04)
大崎 梢

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同一書籍に4件の取り寄せ依頼。しかもその4人ともが、そんな依頼をした覚えはないという。果たしてコレはどういうことなのか?(「取り寄せトラップ」)今をときめく人気ミステリ小説家が言い出した奇妙な提案。思わず提案に乗った成風堂だが・・・?(「サイン会はいかが?」)今回も、しっかりモノの書店員・杏子と本屋限定の名探偵・多絵が、本屋で起こる珍事を鮮やかに解決していく。本屋ミステリシリーズ第三巻。
「取り寄せトラップ」「君と語る永遠」バイト金森くんの告白」「サイン会はいかが?」「ヤギさんの忘れ物」の5編をまとめた短編集。

このシリーズ読むたびに本屋でバイトしたくなるんです(笑)
でもねぇ、時給がねぇ・・・。

前回の「晩夏に捧ぐ」が長編でちょっと間延びしてたかなーとちょっと微妙だったんですが、今回は短編集に戻ってくれて、面白さが復活しました。良かった良かった。

面白かったのはやっぱり表題作「サイン会はいかが?」ですね。
人は自分が思っているほど他人に興味ないんですよね。
だから自分がどんなにそれを重大なものだと考えていても、他人にそれを理解してもらうのはなかなか難しいことだと思う。
悪気なくいった一言が相手をざっくり傷つけることがあるんだから、ひたすら犯人扱いをされ続けて、しかもそれが本にまでなってしまうのなら、ああいうふうになるのもしょうがないかなと思う。

「バイト金森くんの告白」は私の夢です(笑)
あんなふうに本屋で出会えたら、幸せですね~!
あとは図書館かなぁ。
本がつなぐ恋って憧れます。

本屋というひとつの舞台に、よくここまでたくさんのミステリを書けるな、と感心。
でも本屋の数ある仕事を一つひとつ取り上げて書いてあるから、不思議と事件が起こりすぎ!とか思わないで、ほんとに実際にこういうことがあるかも、と思わせるリアリティがあるから面白いです。

このシリーズはどのくらいまで続くのかなぁ。
次があるならまた短編で軽やかにお願いしたいです。

読了日:2007/12/12

アーモンド入りチョコレートのワルツ 森絵都

2007–12–25 (Tue) 19:19
アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)
(2005/06/25)
森 絵都

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夏休みの恒例行事・いとこの章くんの別荘に、同じくらいの年のいとこ同士で集まって楽しく過ごすのが、僕の「夏」だったのだけれど、今年はなんだか様子が違って・・・(「子供は眠る」)。不眠症で悩める僕の耳に飛び込んできた美しい調べ。そのメロディを追った先にいた彼女は、まばゆいばかりに輝いて見えた(「彼女のアリア」)。サティのおじさん、絹子先生、そして君絵と一緒にワルツを踊った木曜日の夜のことを、私は生涯忘れることはないだろう(「アーモンド入りチョコレートのワルツ」)。思春期独特の「ゆれるこころ」を優しく、時にはクールに書いた、森絵都の短編集。
「子供は眠る」「彼女のアリア」「アーモンド入りチョコレートのワルツ」の3編。どれもクラシックの曲がひとつのキーになっていて、とても上品な感じがしました。

この中で実際に一番聴いてみたいのは、「子供の情景」(「子供は眠る」が入ってる曲集)。ひとつの王国の物語を曲で作るってすごくステキだし、小曲のタイトルがまた可愛くて。
その次は、「アーモンド入りチョコレートのワルツ」。君絵が歌った自由でユニークで可愛らしい歌詞を実際の曲に乗せてぜひ感じてみたい!
吹奏楽やってるわりに、家じゃJ-POPもめったに聴かないので、曲に関してはとても疎くて・・・。今度曲探して聴いてみようと思います☆

非常に透明で素直な話、という印象を受けました。
小学生にはない大人っぽさ、高校生にはない不器用な純粋さが溢れていて、中学生って青いなぁと(笑)自分も数年前まで中学生だったので、偉そうに言えませんけど・・・。

「子供は眠る」の章くんの態度は、不器用な優しさそのまんまだなーと思いました。あと照れとかね。
ずっと一人っ子で、兄弟が夏の間だけでもいるのがすごく嬉しかったんじゃないのかなぁ。ほんとはうえに欲しくて、甘えたりしたかったのかもなって。一人っ子の自分は、無理やりにでもすごいところを見せないと、年下のいとこ達がついて来てくれるか不安だったのかもしれない。とにかく、接し方がわからなかったんだろうなーって思いました。
自分が章くんと同じ中3だった頃、ずうっと子供だと思っていた同級生の男子が急に頼りになるようになってきて、驚いた記憶があります。
章くんが最後に肩の力が抜けたように吹っ切れた感じになっていたのは、彼がちょっと大人になって、やっと自分の不器用な部分を見つめられるようになってきたってことなのかも。

「彼女のアリア」の恋物語はすごくかわいい。いいなぁ、私ももう一回中学生に戻ってみたいなぁ、なんて思ってしまいました。

「アーモンド入りチョコレートのワルツ」で、サティのおじさんがメトロノームに激怒したのは、きっと君絵の枠にはまらない自由なところが好きだったからだろうね。
君絵はどう見ても根っからの芸術家タイプだし。
「アーモンド入りチョコレートのように生きていけ」っていうのは・・・うーん、枠にはまらずに生きる、ってことなのかな。

ふわふわした思春期と、それが唐突に終わってしまうシーンを、どちらも同じくらい大切に丁寧に書いている気がします。解説でも書いてあったと思うけど、確かに、この小説は中学時代を懐かしむためのものではないです。中学生の今、中学生の自然な姿を淡々と書いた、中学生のための物語だなーと思います。

森絵都さんのこの透明感はとても安心します。
とりあえず「カラフル」にも手を出してみよう。

読了日:2007/12/10

Fake 五十嵐貴久

2007–12–23 (Sun) 12:29
FakeFake
(2004/09)
五十嵐 貴久

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宮本探偵事務所に奇妙な依頼が舞い込む。美術の才能はあるものの、学がない引きこもり少年を、どうにか国立大に入学させてくれないかというものだった。宮本はいやいやながらもその依頼を受け、カンニングの手伝いをしていた矢先、なぜか警察にばれてしまう。不名誉な汚名を着せられつつも逮捕されずにすんだ彼は、その半年後、その依頼主の真の顔と、不正事件の真相を知ることになる。汚名を着せられた屈辱を晴らすべく、彼はその依頼主と熾烈なコンゲームを繰り広げることとなる・・・。果たして勝利の女神はどちらに微笑むのか?
五十嵐貴久は、「交渉人」を読みたくてチェックしてたんですが、お目当ての本がなかなか手に入らないので、とりあえず友達に薦められたコレを読んでみることにしました。それほどでもないですがネタバレと感じる方がいらっしゃるかも。少々ご注意くださいませ。

宮本が沢田の真の素顔を見るまでのカンニング事件のくだりがちょっと長くて、疲れましたが、後半のポーカーのあたりはテンポよく読めたのでよかったです。
でも話の流れはなんとなくつかめていて、クラマックスどう転ぶか、が一番楽しみにしていた部分だったのですが、個人的にはもうあと一歩、って感じでしたねぇ。
こういうタイプの小説は、随所にちりばめられた細かな伏線を最後で綺麗に回収していく鮮やかさが気持ちいいんだと思うんですが、それがいまいちしっくりこなかったのが原因ではないかと。読み込みが足りないだけかなぁ・・・。

悪知恵の働く機械オタク・宮本に、才色兼備の加奈、取り柄は美術の才能のみの引きこもり青年・昌史、その父の清廉潔白な区議会議員の西村、とキャラクターは個性はぞろいでよかったんですけど。

ギャンブルでのだましあいだけでなく、Fakeっていうタイトルどおり個人個人が自分の気持ちに何らかのごまかしを抱えている。
でもそれの書き方もちょっと中途半端だったかなぁ。

最後の最後、相手を激怒させてますが、それって大丈夫なのかなぁ、と思ったり。
宮本や加奈は高飛びしてもまぁ問題ないとして、西村(父)の目的は福祉施設の地上げからお年寄り達を守ることだったはず。
でもあんなに怒らせたら沢田のバックについている奴らが黙っちゃいないのではないかと思うんですが・・・。
まぁもともと宮本のやり方のツメが悪くてああいうふうに出し抜くしかなかったとしても、よく西村(父)がやる気になったなぁとやや違和感でした。

うーん、なんか文句ばっか書いてる気がしますが、期待していただけにちょっと残念だって言う気持ちが入っているので、話半分で参考にしてください・・・。
もっとのめりこみたかったなぁ。残念。
でもめげずに交渉人は読むつもりです。早くどこかで借りよ。

読了日:2007/12/6

秋の牢獄 恒川光太郎

2007–12–22 (Sat) 16:06
秋の牢獄秋の牢獄
(2007/11)
恒川 光太郎

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11月7日。朝起きて、講義を受けて、友人と昼食を取り、一人暮らしのアパートに戻って一日を終える、ただそれだけのありふれた日常のひとコマだった。はずだった。雨の音で起きた藍が目にしたのは、昨日と変わらぬ講義、同じ話ばかり繰り返す友人…。その次の日も、そのまた次の日も、彼女はひたすらに11月7日を繰り返す。いったい彼女の身に何が起こったのか?繰り返される一日に閉じ込められた人間を描く表題作のほか2編を含む、恒川光太郎ワールド全開の短編集。
なんだかんだ言って恒川光太郎は全部読めていることに気づいて驚き。
うーん、なんだか最近ブログ開設前の読了本をもっと増やして、記事を豊富にしたいなぁと思っているところです。
せっかくコンプリートしている作家さんがいるので、そういう方の記事を中心に書いてみようかなぁ。

そういや小耳に挟んだ情報によると「夜市」は映画化が決まっているみたいですね。
映画化したら見に行きたいなぁ。

話を戻します(笑)

表題作「秋の牢獄」のほか「神家没落」「幻は夜に成長する」の3編の短編集。
テーマは「閉鎖」。閉じ込められたものたちの情念を描く。

読み出したらはじめの2、3ページで引き込むところはさすがというか。
ホラーって実はすごいニガテなんですけど、恒川さんの作品はとにかく雰囲気が好みで、すらすら読めちゃうんです。きっと肌に合っているんだろうなぁ。
そしていつものことながら情景描写が鮮やか。「神屋没落」のあの静けさのなかに佇む家の慎ましさ、自然の彩り、空の美しさにはうっとりしました。

「秋の牢獄」の設定自体はそんなに突飛なものではないと思います。
でも使い古された設定だからこそ作者の味が生きるのかな、とか生意気にも思ってみたり。

おどろおどろしく、救いのない終わり方は恒川さんらしいといいますか。
なぜリプレイするのか、リプレイヤーはいったいどうなってしまうのか、11月8日はやってくるのか、そもそも北風伯爵とは何者なのか・・・。
閉じられた世界に、解決という出口を作らずに、この話は終わる。
その諦めにも似た恐ろしさがじっとりと体の底から沸いてくる感じがしました。
ぞっとするとか、そういう感じじゃない、もっとゆっくりとした怨念みたいなものですかね。

でも一番印象に残っているのは「幻は夜に成長する」です。
最後の最後、自身が育て上げた怪物の手によって、目の前で人間が絶命していくさまを見るリオの様子が、とても頭の中に残っています。
はじめのリオはもっと普通の女の子として書かれていたけれど、最後のこの様子を見て、リオは幽閉の結果こうなってしまったのではなく、もともと内にこのような気性を持っていたんじゃないかと思いましたね。それが彼女の本性なんじゃないかと。
溢れてくる幻術の力を閉じ込めていた彼女は、もしかしたら「普通の女の子である自分」という幻を見ていただけだったのかもしれない。
祖母はもともとそれを見抜いており、長い年月をかけて、男達に復讐するためにリオを利用したのかなぁ、と。

恒川さんの本、読んでるときはいいんだけど、読み終わったあと数日は異界への入り口に紛れ込んでしまうかも、という心配が、頭から離れません・・・(^_^;)
困った(笑)

読了日:2007/12/1

ビタミンF 重松清

2007–12–03 (Mon) 12:57
ビタミンF ビタミンF
重松 清 (2000/08)
新潮社
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30代後半、結婚して妻も子供もいる、ごく普通のサラリーマン。後先考えずに突っ走れる時期はもう終わった、でも残りの人生、現実だけを見据えて生きていくにはツライ。このまま生きていった先に待っているのは、どんな未来なんだろうか・・・。疲れてしまった心にジンとくる、7つのビタミンをあなたに。
「ゲンコツ」「はずれくじ」「パンドラ」「セッちゃん」「なぎさホテルにて」「かさぶたまぶた」「母帰る」の7編を収めた短編集。

最後のほうになるとだいぶほっとするというか、あたたかな気持ちになったのだけれど、はじめのほうはちょっときつかったかなぁ・・・。
中年のオジサン達を中心とした家族小説なんだけど、前半の何編か・・・「ゲンコツ」「はずれくじ」あたりではなんとなくみんな家族(特に子供)と距離を感じていて、家族に嫌気が差しているって感じがしたんですよ。

実際にはもちろん彼らは家族が嫌いなわけじゃないんだと思います。
でも、なんか家族と仲良くすること=父親の義務って思っているような雰囲気で、それが読んでいてたまらなく辛かった。
いや、まぁ、私がそう感じてしまっただけかもしれないんですが。
自分も子供を持てば考えは絶対変わるっていうのもわかるのですが、とりあえず今は辛かった。

「はずれくじ」で、父親が息子のことを「はずれくじ」って例えたのが・・・もう、なんかやめてくれって叫びたくなりました。
ほんとにショックで。
確かにギクシャクしてるけど、だからって自分の子供を「はずれ」だなんて言うなよ、そしたら何が「あたり」なんだよって。
自分が実は親に「はずれ」だと思われていたら立ち直れないです。
うーん、私はそのままの意味で取っちゃったけど、ホントはあのセリフ・・・というか文にはもっと別な意味があったのかなぁ・・・。

「セッちゃん」はすごくリアルでした。
なんていうか、私も中2のころ、加奈子ほどはひどくなかったけど、似たような状況になってしまったことがあったので、そのころのこと思い出しましたねぇ。
部活は楽しかったし、クラスでも一応居場所があったので、不登校とかにはならなかったから軽いもんですが。
そういうときって、絶対に親には言えない。
仕返しが怖いからとか、そんなじゃなく、ただただ親の辛そうな顔や痛いほどに心配してくれる気持ちを想像するだけで、もうコレはだめだなと。絶対に言えないなって思うんですよ。
だから明るく振舞う加奈子の気持ちがわかって泣きそうになりました。

あとの3編は心の中に溜まっていたもやもやが少しずつ晴れていくかのように穏やかな気持ちで読めました。
「母帰る」はずいぶんホッとして読み終えることができたのでよかったです。

家族のつながりってなんなのか。
それはずっと考え続けているテーマでもあります。
なんか色々と新しい考え方を投じてくれた本だったと思う。

今回珍しくマイナスイメージの感想でしたが、最後の話のおかげで読後感はよかったです。
だから次も読めそうです。
「その日のまえに」はすっごくよかったので、肌に合うかはまだ判定しづらいなぁ・・・。

読了日:2007/11/29

ミミズクと夜の王 紅玉いづき

2007–12–01 (Sat) 23:01
ミミズクと夜の王 (電撃文庫 こ 10-1) ミミズクと夜の王 (電撃文庫 こ 10-1)
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魔物が住む森へやってきた、両手両足を鎖でつながれた少女・ミミズク。壮絶な人生を歩んできた彼女は、いつしかその森の王―夜の王にその身を捧げることを願うようになった。彼女にとっての幸せとは?優しさとは?地獄を見た少女が望むものは一体何なのか。はかなく美しい、まっすぐなファンタジー。
ちょっと前にいろんな本ブログで記事が上がってて気になっていた本です。
今年の5月に近所の図書館で予約したのがやっと回ってきまして。
読みはじめたらあっという間、通学の行き帰り2日分で読み終わりました。

とても素直なお話です。

どこまでもまっすぐ。
どこまでも優しく。
そしてどこまでも美しく。
ファンタジーというより童話、童話というよりおとぎ話って感じ。

はじめから終わりまで静かに緩やかに進んでいく話なのに、退屈な感じは全くない。
多分結末は読んでいるうちになんとなくわかる人も多いはずなのに、その場で手を止めることはできない。
何かに導かれるように読んでいるうちにゴールまでたどり着いてしまった。
そんな不思議な雰囲気を持っています。

ミミズクの独特の喋り方にちょっとそりが合わなくて、つらい読書になるのかも、と思いましたが、それもはじめだけ。
読み始めると、すぅっと心にしみこんでいくような優しさを感じました。

あとこの話には悪人が全く出てきません。
誰も彼もが相手のこと(時に国のこと)をおもいやり、慈しみ、大事にする心を持っています。
時にそれが偽善のように見える話もあります。
でもこの話がそうならないのは、ミミズクの魅力あってのものなのかも。

はなしの大筋は、とてもシンプル。
でもだからこそ、普段は当たり前のように見ている友情や優しさが、際立ってキラキラと輝いているように見えるのかもしれない。

ライトノベルですけど、ライトノベルだとはとても思えません。
挿絵もないし、私達以下のの年代が読むより、もうおとぎ話を卒業してしまった大人こそ読むべきお話なのではないかと思います。
そのほうが、素直にいろいろ受け止められる気がする。

読了日:2007/11/26

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管理人の日々のつぶやきと、読んだ本の感想、趣味で作ったハンドメイド小物について綴っています。
更新速度はマイペースですが、情熱が続く限りは続けていくつもりです。よろしくお願いします。

本の感想記事は予告なくネタバレする場合がありますので、未読の方はご注意ください。

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爽

Author:爽
大学生
誕生日:8/13
趣味:読書 アクセサリー作り ショッピング
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有川浩 伊坂幸太郎 桜庭一樹 小路幸也 高楼方子 恒川光太郎 豊島ミホ 梨木香歩 三浦しをん 村山由佳 森見登美彦
好きなモノいろいろ:
りんご 甘いもの 王道 FF7 ドラゴンボール 書道 数学 トロンボーンを吹く 整理整頓 aiko 雑貨屋さんめぐり
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