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ターン 北村薫

2008–07–19 (Sat) 10:02
ターン (新潮文庫)ターン (新潮文庫)
(2000/06)
北村 薫

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森真希、29歳。平凡な日常を過ごしていた彼女は、ある夏の暑い日にダンプとの衝突事故を起こし、意識を失ってしまう。次に彼女が目を覚ましたのは見慣れた我が家だったが、その世界には真希のほかには一人も人間がいなかった。そして、なにより、1日分の時間が流れると、彼女は始めに目を覚ました瞬間へとくるりと戻ってしまう。体に受けた傷も、食べてなくなったものも、きれいに乾いた洗濯物も、元の姿にもどる。この無限ループから抜け出すことはできるのか…?「時」と「人」の不思議を描く、心に染み入る物語。

これは去年の新潮文庫の100冊フェアのときに買ったやつです。
1年間ずーっと積読になってた…(+_+)
借りる派の私としては、期限がある本を先に読む→返却時にまた借りるの繰り返しなので、買った本はいつでも読めるなぁーって気分になって後回しにしてしまう傾向があるんですよね…。
買った本を読むのは、手元に読む本がなくなったときの非常用です。
読む本(借りた本)が切れるとなんか不安になってそわそわします。
どんだけ活字中毒なんじゃ!って感じですね(笑)

ってこの本と関係ない話をしすぎました…。
ここからちゃんと本題です。

不思議な話です。
ファンタジーと言うにはリアリティがあるし、かといって現実の出来事かと言われればそんなことはない。
「君は、スケッチブックを開いて、八角時計をいくつも書いていた。」
って文から始まり、「君」っていうのは真希のことなのですが、語り手の正体がわからない。
読み進めていけば語り手のことがわかっていくのですが、始めはこれに対する説明がないまま進んでいくので、なんとなく引っかかる気持ちのまま、もっと不思議な「ターン」の現象と向き合うことになります。
だから最初はこれをどんな気持ちで読めばいいかがわからなかったんですよね。
すごくあやふやなものを相手にしている感じで、ちょっと戸惑ったんですけど、中盤からはスイスイ読めました。

「時間」とか、「次元」とか、そういう流れが、まっすぐ一本道のように進んでいるという確証はどこにもない。
未来を見据えて生きることを「前を向く」、過去を思い返すことを「振りかえる」って言うように、自分の前に「未来」、後ろに「過去」があるって無意識に思っているけれど、本当は違うのかもしれない。
ジェットコースターのようにめちゃめちゃな筋を描きながら流れているのかもしれないし、必要以上に回り道をしながら動いているものもあるのかもしれない。
そんな風に動いている「時」が、ちょっとした瞬間にまた同じルートを選んでぐるぐると同じ道筋を辿ることがあったとしても、何にも不思議ではない気がする。
だから、このループは誰にでも起き得ることなのかもしれないなぁ、なんて思った。

あと、真希と母の絆がとっても温かかったなぁ。
お互いがお互いを大事に尊重しあっていて…。
「子供の世話なんて、これほど面倒なことはないのよ。張り合いがないから、お前が≪いない≫と思ったりはしないよ。食事の度に、≪おいしい≫といってくれなくったって、ご飯はつくってあげたろう?」
このセリフがね…もうなんか泣きそうになりました。
うちの母との関係に重ねたりして、母の言葉とか反芻して考えてしまいました。
客観的にみればよくわかるんですけど…当事者となると色々見えなくなるんですよね(>_<)

こんな非日常な現象が起こっても穏やかな雰囲気だったのですが、柿崎君が登場してから一気に緊迫感が。
なのでラストは一気読みでした。
ラストはとってもよかったのに、その緊迫感の余韻でドキドキしっぱなしで、目がさえて眠れなくなった(笑)

「消えてしまうというなら、こうなる前でも、わたしのメゾチントが、五年残る、十年残るという保証がどこにあったのか。ありはしない。」
このセリフも印象的。
人は期限がはっきり見えたときだけ必死になるけれど、見えないだけで生きていれば必ず期限は存在する。
そのことを考えずに「明日へ続く」ということに甘えて、「今」を浪費しているような気がしてきた。
そして、ひとは「永遠」にあこがれるけど、それはもしかしたらすごく薄っぺらいものなのかもしれない。

三部作のうち、残るは「リセット」。
スキップもターンも買ったから、リセットも買おうかな。
…そうするとまた積読コースか?!(笑)

読了日:2008/7/8
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