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リテイク・シックスティーン 豊島ミホ

2011–02–17 (Thu) 10:13
リテイク・シックスティーンリテイク・シックスティーン
(2009/11)
豊島 ミホ

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「あたし、未来から来たの」―高校に入学して仲良くなった貫井孝子は、私・小峰沙織にいきなりそんなことを打ち明けてきた。「あたし、今度は絶対、青春って言える青春を送るんだぁ」と笑顔で言う孝子に戸惑いを隠せない沙織だったが、ウソだと思いながらも『未来ネタ』に付き合う。そのうちに、現実は孝子も知らぬ方向へと転がっていく―。青春をもう一度やり直したい大人のあなたに捧ぐ、大人のための青春物語。



豊島ミホ久々ー!!

相変わらず、なんだか痛くて苦しい。
青春って、どうしてこんなにイタいんだろうね。

孝子のように、もう一度青春をやり直せるとしたら、私はやり直そうと思うのかな?
って読みながらちょっと考えましたが、たぶんやり直したいとは言わないと思う。
高校時代じゃなくても、やり直したい過去は、今のところ、ない。

そりゃすごい失敗してきたし、小さい失敗をいきなり思い出して「うあぁー」とか夜に叫びたくなるときもあるけど(笑)、戻ってやり直したい、とは思わない。
何かを選択する分岐点で、私は一生懸命そのときの私なりに悩んで結論を出してきたから。
失敗しても、苦しいって思っても、そのとき自分が選んだんだって思ったら泣き言いえない。

でも、進路で悩む沙織たちを見て、私はそういう「選択できる自由」が与えられていたことは、とても恵まれていたんだなって思った。
これがいい、って選びたくてもその選択肢を選べない人はたくさんいる。
だから、人のせいにしたり、運命のせいにしたりしちゃう。
何があっても「自分のせい」って腹がくくれるのは、ある意味幸福なことだなとしみじみ思った。

今までの豊島作品は「陰から光」を見つめていた。
その主人公たちの痛みを、自分と重ねていた。
でも今回は「光から陰」のアプローチで、それがまた新鮮だった。

「一緒に堕ちてほしいように見える」という村山君の言葉通り、孝子はみんなに堕ちてほしかったんでしょうね。
今までの豊島作品の主人公の子たちって、光の中へいこうとするか、陰の自分に誇りを持っているかのどちらかだったように思う。だからやっぱ珍しいなって思ったのだけど、それが孝子の身の守り方だったんでしょうね。
何も、失いたくなかったんだと思う。

頑張っている人を見つめ続けるのは、とても怖い。
それが自分の近しいひとなら、なおさら。
置いていかれるのが怖いから。
それに必死で追いすがろうとする覚悟や力がないと、頑張っている人の近くにいられない。
孝子は、その恐怖に勝てなかったんだな、と思うと、なんだか苦しい。

別に追いすがる力がなくてもいいと思う。
孝子にとって一番いいタイミングっていうものがあるはずだから。

「すべての青春が輝いていると思うなよ!」というのは豊島作品のメインテーマですが(笑)、
やっぱりどんな青春でも、輝いているかは別として特別ではあるとおもう。
調理実習とか、数学の授業とか、ホームルームとか、そういう中高ならではの、あの狭苦しくも美しい時代はやっぱり独特のものがあって、もうそういうものもないのかと思うと不意に泣けてきましたw
全然泣くような小説じゃないのにwww


「あたしはあたし」と腹をくくった孝子のように、私も「わたしはわたし」と腹をくくりなおさねば。
自分の生き方を、人のせいにしてはいけない。


あ、個人的には沙織と村山君の関係が曖昧なまま終わるラスト、好きです(´∀`)笑


これで豊島ミホは無期限休業に入ったのか…寂しい。
まだ読んでない既刊があるから、読破しよう。
うん、でも、「青春の陰」の名手の小説を青春真っ只中に読めたのはとてもよかったなって思います。


読了日:2010/9/1
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初恋素描帖 豊島ミホ

2008–09–17 (Wed) 14:31
初恋素描帖 (ダ・ヴィンチブックス)初恋素描帖 (ダ・ヴィンチブックス)
(2008/08/20)
豊島ミホ

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中学2年生。1年のような初々しさはもうなくて、3年のような緊張感はまだない、どっちつかずな時期。そんな時期、彼らは自分でも扱いきれていない、甘酸っぱくて暖かくて、それでもどこか切なくて苦しい、不思議な気持ちの存在に気づく…。2年2組の中の男女20人の恋模様を描いた、恋愛連作短編集。

恋がしたいなぁー。
って思ってたときにちょうど良く予約の順番が回ってきたので嬉々として読みました(笑)
甘酸っぱくてきゅうっとして、「恋って素敵!」って思えます☆
こっちで勝手に作った豊島ミホ・思春期シリーズとして、
「エバーグリーン」(中学)・「檸檬のころ」(高校)・「神田川デイズ」(大学)(番外編「リリィの籠」)がありますが、
今回「エバーグリーン」のかわりに「初恋素描帖」を入れてもいいんでないかと思いました。
「初恋素描帖」だけ恋愛一色だけども、これで全部短編集になります!しかも連作。
みなさま、どうでしょう?!(←知るか)
…なんてどうでもいいことを力説してみる。
ただ単に「エバーグリーン」より「初恋素描帖」を気に入っただけ(笑)

有川作品を読んだときも恋愛テンション高まるんですが、これとはまたちょっと違った感じ。
有川作品では「大事にしてもらいたい」「愛されたい」みたいな「~されたい」って感じだけど、
この作品は「見つめていたい」「言葉を交わしたい」「抱きしめたい」みたいな「~したい」感じ。
両想いか片想いかの違いという気もしますが。

恋愛って苦しいけど、片想いは実は一番楽しいのではないかと。
相手の一挙一動で不安になったり幸せになったり、
すっごい忙しいけど、変に相手を疑ったりする必要がない分、一番純粋に恋をしている感じがします。

まぁこんなこと書いてるけど、
私の片想い遍歴はそんなに楽しいことばっかりだったわけではなく、
自分の中で相手をどんどん理想化して現実の相手にがっくりするという、非常に失礼でアイタタな片想いばっかりしてた気がします。
恋に恋してたんですねー(遠い目)

で、そんな私が一番誰に共感したかというと、
出席番号15番佐々木和代
出席番号16番佐原杏子
ですね。見つめる女の子たち。
特に杏子ちゃんかな?
いつもいつも相手を見つめてて、誰よりも知った気持ちになってしまって、変な優越感を持ったりする。
そんな気持ち、よくわかりました。

あーなんか、全体的にすごい中学生って感じで安心しました。
果歩ちゃんと健次くんのカップルは、一足先に進んでいる感じがありましたけど。
木村くんが果歩ちゃんの笑顔が作り笑いだと気づかず、それとは対照的に健次くんはわかっているところに、なんか、やられたなぁっておもっちゃった。

恋愛ってとってもエネルギーが要るから、時々うんざりするんだけど、
でも誰かが特別の存在に見えるだけで世界が輝く、その感じは本当に素敵だなって思う。
うん、いいなぁ。

読了日:2008/9/10

カウントダウンノベルズ 豊島ミホ

2008–07–17 (Thu) 01:18
カウントダウンノベルズカウントダウンノベルズ
(2008/05)
豊島 ミホ

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たくさんの人に認められて、輝いて、うちらはここまでやってきた。でも、この場所は、うちらが本当に求めていた世界なのだろうか?特別輝かなくたっていい、ただ、捨てられたくないだけなんだ…。ベストヒットチャートトップ10にランクインした10組のミュージシャンたちの光と影を描いた短編集。


豊島ミホの最新作です。
1位から順に「あたしはいい子」「ぜんぶあげる、なんでもあげる」「話があるよ」「楽園が聞こえる」「きらめくさだめ」「きたない涙」「ピクニック」「永遠でなくもないだろう」「ラストシングル」の連作短編10編。

いやしかし、この人は、イタイ話を書かせたら天下一品ですねー。
いつもはイタイだけって感じもするけど、今回は特に「擦り切れた」感じがよく出てます。
あんなにきらきらしていて、華やかで楽しげな世界が、豊島さんの手にかかると苦しくて辛いだけの世界に見えてくるから恐ろしい(苦笑)

一人の人間の「輝ける瞬間」って、限られていると思うんです。
そして「輝ける瞬間」の容量?みたいなものはどんな人も同じだろうなと。
一般人はその「輝ける瞬間」を日常のちょっとしたときにちょっとずつ使っていくのだけれど、この中に書かれているような「憧れの的」は、「輝ける瞬間」を一度にわぁっと使っているんでしょうね。
一度に強く強く輝く人間は、そのぶん「輝ける瞬間」の枯渇も早い。
それが「擦り切れた」感じに見えるんだろうと思う。

この中に出てくるミュージシャンたちは、口々に「疲れた」って言うんです。
それが、とても切ない。

私たちはどれだけこの人たちから「輝ける瞬間」を搾取しているんだろうなー、ってふと思った。
新しいものを出しても出しても、次々求められ、どんどん「消費」する。
飽きたらおさらば。
うーん、それってよく考えたらかなりひどいよね…。
ミュージシャンたちが自分で入った世界だから申し訳なく思うのは逆に失礼かもしれないけど、私たちの消費の仕方も、もうちょっと考えたほうがいいのかもしれない。

「ピクニック」「永遠でなくもないだろう」がすきです。
特に「永遠でなくもないだろう」のあの潔さとか、自分の信念を貫くとことか、いいです。

それぞれモデルのミュージシャンたちが居ると思うんだけど…どうでしょ。
とりあえず、倖○來未は絶対モデルにしてるはず!(笑)

ここ最近ずっとイタイ豊島作品ばっかり読んでるから、同じように痛くてもキュンとなれる恋愛小説が読みたい(笑)

読了日:2008/6/13

リリイの籠 豊島ミホ

2008–02–15 (Fri) 13:53
リリイの籠リリイの籠
(2007/12/14)
豊島 ミホ

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書き留めておきたい輝き、漫然と夢見ていた美しい大人へと続く階段、自分だけを映してくれる瞳、幼いときの甘い思い出、離してしまった柔らかな手・・・。女子高を舞台に、キラキラした夢や希望、そしてひとさじの毒を加えて書き上げた、女の子のための連作短編集。

「銀杏泥棒は金色」「ポニーテール・ドリーム」「忘れないでね」「ながれるひめ」「いちごとくま」「やさしい人」「ゆうちゃんはレズ」の7編。
お気に入りは「銀杏泥棒は金色」「ながれるひめ」かな。うちも女2人の姉妹なので。(妹がひとり)
「忘れないでね」は別の意味で印象に残ってます。ドキッとするところがいくつか・・・。

豊島さんの新作、気になっていたところに、「粋な提案」の藍色さんにオススメいただきまして、即行図書館で予約したのがやっときました。
私的には、共学ではないので、豊島ミホの思春期シリーズ・番外編て感じです(笑)

正直ちょっと心配してました。
女子高の話ってことだったので、少し前に読んだ「雨の塔」で、女だけの世界にちょっと抵抗を感じてた私としては、合わなかったらやだなー、と。

でもそんな心配は杞憂でした。
いつもどおり、豊島ワールド全開。
高校生の話だけあって、甘酸っぱく、苦しすぎず、「檸檬のころ」と同じ空気を楽しめました。
相変わらず作品同士がちょこっとずつリンクしているのがいいですね。

「銀杏泥棒は金色」のラスト。
「多分これはラブレターだ。もっとがんがん近付きたい、三橋と倉田みたいに、くだらない冗談でテンポよくはしゃげるようになりたい、っていう類のラブを表した。」
っていうのが、ああ、わかるなーって。
女の子って、こういう愛の一歩手前の友情をみんな感じながら、思春期を終える気がします。

女の子の友情って、どこかしら恋に似ていると思う。
気遣って駆け引きして、相手のことを常に見ていないといけない。
だからたまに息苦しくなるのかもしれない。

でも、やっぱり女の子同士っていいなって思えるところがいくつもあって、そういうところではほわっとあったかい気持ちになれました。

豊島さんは女の子同士の微妙な距離感を書くのがほんとに上手い。
女友だちとの関係でちょっと悩んだことのある私としては、女子高は未知の世界のはずなのに、なぜだか懐かしく感じました。

読了日:2008/2/4

東京・地震・たんぽぽ 豊島ミホ

2008–01–24 (Thu) 22:02
東京・地震・たんぽぽ東京・地震・たんぽぽ
(2007/08)
豊島 ミホ

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東京に進度6強の地震が起きる。たまたまその地を離れていたもの、現実感なく浮浪するもの、自らの運命を嘆くもの・・・。その地震が起きたとき、人々は何を想い、何を見、何を失い、何を手に入れたのか…。「非常時」に直面したときに滲み出る、人の心の本性を描き出した連作短編集。

「僕が選ばなかった心中、の話」「空と地面のサンドイッチ」「ぼくのすきなもの」「くらやみ」「ぼくらの遊び場」「ついのすみか」「宙に逃げる」「だっこ」「どうでもいい子」「夢を見ていた」「出口なし」「復習の時間」「パーティにしようぜ」「いのりのはじまり」の14編。
連作だったので、それぞれのつながりを考えるのが面白かったです。

特に「くらやみ」「夢を見ていた」で描かれる夫婦の両側面がなかなか面白かったです。
旦那は娘が死んだと知ったとき、果たして後悔するのかな、と思いながら読んでいました。
結構ストンと納得しちゃうんじゃないかなーと私は思うんですよね。
里美さんのほうも。
それぞれの両親が嘆き悲しむのを見聞きして、娘を失ったことに始めて気づくような、実感するような。でもきっと悲しめないんだろうなぁ。「悲しんでいる自分」はあとづけな気がする。
まずは開放された、と思ってしまうんじゃないかな・・・。


コレは災害時特有の緊張感みたいなものはなく、災害よりそこで生きている人の心のうちにスポットをあてています。
でも別に暢気というわけではもちろんなく、なんか負のオーラが見えます。

豊島作品はまずまず読んできたほうなので思うのですが、この負のオーラはもう「痛さ」では形容できない域に達してきているような気がします。

それは針で柔らかく刺される甘い「痛み」ではなく、心に溜まっていく黒い澱の正体だったり、外に放出する刺々しい念のようなものかなと。
疼く程度だったものがだんだん大きく動き出している、そんな印象を受けました。

たぶん「痛さ」はもっと思春期を描いた話の中にあったものかなーと。
だんだん大人になっていくにつれて、そのかわいい痛さが凶暴に変形していったのかな、と思いました。
うーん、でも、「ぼくのすきなもの」の理希や「ぼくらの遊び場」のまなかなど、子どもの純粋さが間違った方向に行ったときの怖さはまた格別というか。
ただ単に「子ども」から「大人」への変化ゆえの描写ではないのかもしれないですね。

災害という特殊な空間では、人の心がむき出しになる。
いかに自分を見失わずにいれるのか、ということを問われているような気が、しました。

読了日:2008/1/10

ぽろぽろドール 豊島ミホ

2008–01–10 (Thu) 17:56
ぽろぽろドールぽろぽろドール
(2007/06)
豊島 ミホ

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時に人間の代わりに傷を負い、時に本気の愛を注がれるほど愛でられ、私達の心のうちを映し出す「人形」。物言わぬ彼らは、すべてを受け入れ、同時にすべてを拒否する。人形を通して、私達は何を思うのだろうか・・・?「人形」をテーマした、6編の短編集。
「ぽろぽろドール」「手のひらの中のやわらかな星」「まざめる五月」「サナギのままで」「君のいない夜には」「僕が人形と眠るまで」の6編を収録。

私の中では豊島ミホは学生ばっかり書いているイメージがあるので、ちょっと新鮮な感じでした。
全体的な雰囲気としてすごく内向的な感じです。
温度がすごく低くて、何か得体の知れないものが内側で蠢いているイメージ。
なんか・・・こう陰気?
・・・これだけ書くとなんかホラーですね、いや、そんな話じゃないですよ(笑)

欲望とか、狂気とかそういうドロドロしたものを感じます。
でも爆発しているって感じではなく、危ういバランスで崩壊しないで保っているような。

人形に向かい合った登場人物たちは、人形に語りかけているようで、気づかないうちに自分の心に語りかけていたのではないかと思う。

「きみのいない夜には」を読んではっとしました。
なにもかもをかなぐり捨ててもほしい運命に、私も出会いたい。
一度、理性を捨てて、なりふり構わず走ってみたい。

なんかすごく苦しいんですが、でも読んでいて嫌にならなくて、むしろその苦しさに安心するような部分もある。共感できるかっていうとまたちょっと違うんですが。
でも、そういうふうに思える作家さんてなかなかいないので、出会えてよかったと思っています。


読了日:2007/12/17

神田川デイズ 豊島ミホ

2007–08–18 (Sat) 13:23
神田川デイズ 神田川デイズ
豊島 ミホ (2007/05)
角川書店
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ダメダメなあたしたちにも、明日は来る。否応なく。憧れの大学に合格、溢れんばかりの期待を胸に上京してきたものの、実際のキャンパスライフは理想とはかけ離れたもの。単位を落とす生活にも慣れ、なんとなく卒業して就職。そんなんで本当にいいのだろうか?みっともなくて地味な俺らにもなにかあるのではないか?必死で可能性を模索する大学生たちを描く、豊島ミホの青春小説。
豊島ミホは長編より短編のほうがそりが合うみたいです。エバーグリーンもまぁ良かったんですけどね。この豊島さんの「クルシイ」「イタイ」感じ好きなんですけど、長編でずーっと続くと重くて途中で苦しくなるようです。

そんなわけでこの本は連作短編集です。
「見ろ、空は白む」「いちごに朝露、映るは空」「雨にとびこめ」「どこまで行けるか言わないで」「リベンジ・リトル・ガール」「花束なんかになりたくない」の6編です。

好きなのは「雨にとびこめ」「どこまで行けるか言わないで」かな。
「雨にとびこめ」の準くんのセリフが好き。

「でも、映画だったら役者がいない。―あの彼女には代わりが居ない。声も、成績表に載る偏差値も、なにもかもが当たり前の彼女。でも彼女にしかできない」

自分が相手のオンリーワンになれたら、っていうのは、片思い中のひとなら誰でも願うことだと思うんです。付き合っててもそうかもしれないですけど、とにかくこの準くんの言葉は、まさにこんなふうに想ってもらいたい、っていうポイントを押さえていてすごくいいです。読んでいてきゅーってなってしまいました。

「どこまで行けるか言わないで」は、熱せられていたみんなの気持ちがすぅっと冷えていく、あの瞬間にぞっとしました。私は、みんなと一緒に居て、急激に温度が下がっていく瞬間がとてつもなく嫌いなんです。むしろ怖いと言ってもいい。何でだかよくわからないんですけどね。読んでいてその瞬間を思い出してしまいました。
本気な姿を人に見せるって、なかなか勇気がいることですよね。本気の気持ちと中途半端な想いのズレは、普通に喧嘩するより大きな溝を生む気がします。

ほかの話もいろんなところで共感するところがあり、さすが豊島ミホ!って感じでした。リアル大学生のときに読めてよかった。

話全体の感想なんですが、いつも以上に暗い気がします。(気のせい?)
大学生になったので、高校時代のように甘酸っぱいだけでは成り立たなくなってきたのかなぁと思いましたが、どうなんでしょう。

豊島ミホの思春期シリーズ(勝手に命名)3冊をクリアしました!(笑)今度の豊島作品はなんにしようかなぁ。

読了日:2007/8/5

エバーグリーン 豊島ミホ

2007–07–21 (Sat) 21:24
エバーグリーン エバーグリーン
豊島 ミホ (2006/07)
双葉社
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「10年後の今日、ここで」――中学の卒業式の日、そう約束して別れたシンとアヤコ。2人はそれぞれの想いを胸に、10年の歳月を重ねていく。必ず現実になると思っていた夢がただの夢になってしまったのは、いつだっただろう。なんとなく歯がゆくて苦しい、ゆるやかな成長の物語。
いつも紹介文は自分で書こうと決めているんですが、今回はなんだか難しかったです。なんか微妙なニュアンスを伝えたいのに語彙力が少なくて書けないってすごく悲しい・・・。もっとボキャブラリーを増やしたい!

相変わらず豊島さんの小説は「痛々しさ」とか「わけもない焦燥感」みたいなものがありますね。でも不思議と読んでて辛くはなりません。多分フィーリングが合うんでしょうね。

うーん、シンはあまり好きになれませんでした。
なんか、自分が一番子供なくせに(むしろ子供だから?)人のことを見下した感じがいやだったんだと思います。

アヤコとシンの間にあった感情は一体なんだったのか。
アヤコからシンへの感情は、恋というよりある種の信仰心なのかなーと思いました。アヤコにとってシンは神様だったんじゃないかと。アヤコはシンが飛び立つことで自分の何かが変わることを願っているので、それは結局シンへの愛じゃないと思うんですよ。
シンからの気持ちは恋じゃないことは明らかなんだけど、心の奥底では大事に思ってると思います。でもそれはアヤコが大切なんじゃなくて、ダメな自分でもかまわず見つめてくれる存在だから大事にしてるんだと思います。シンにとってアヤコを大事にすることは、自分を大事にすることなんじゃないかと。

相変わらず舞台は田舎でなんか静かすぎて、騒がしい都会よりも迫力がありました。周りがみんな田んぼ、という場所だとやっぱりいろんなことを考えてしまうんだろうなぁ。だからそういう場所から出ようと焦るのかもしれない。

物語全体としては、一つひとつのシーンにそれぞれの迷い、葛藤、焦り・・・いろんなものが丁寧に織り込まれている気がして、とてもよかったです。きっと私もシンやアヤコの年代くらいになったら、同じような悩みを持つんだろうなぁ。

読了日:2007/7/20

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Author:爽
大学生
誕生日:8/13
趣味:読書 アクセサリー作り ショッピング
好きな作家:
有川浩 伊坂幸太郎 桜庭一樹 小路幸也 高楼方子 恒川光太郎 豊島ミホ 梨木香歩 三浦しをん 村山由佳 森見登美彦
好きなモノいろいろ:
りんご 甘いもの 王道 FF7 ドラゴンボール 書道 数学 トロンボーンを吹く 整理整頓 aiko 雑貨屋さんめぐり
得意になりたいこと:
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